こんにちは。食品工場従事者のサカイです。今回の記事ではサカイが転職した時のお話をします。
サカイはコンビニ系食品工場でパートとして6年働き退職。その後、冷凍食品系食品工場に正社員として入社しました。
実は、サカイは食品工場で働くことが嫌になって退職しました。なのに、転職した先は同業種である食品工場。嫌なはずの業界になぜまた戻ったのか…。
今回はサカイの転職の体験談について書きます。食品工場をはじめとする工場系の転職を考えている方の参考になれば幸いです。
パートとして働き始めたコンビニ系食品工場
サカイは元々ニートでした。ニート生活は割と快適に暮らしていたのですが、いかんせんお金が底を尽き(リアルに全財産1~2万くらいまで減った)
もう働くしかない
となったわけです。
家から徒歩5分の食品工場にパートとして入社しました。
こちらの記事でそこら辺のことは詳しく書いています。

結局、6年程パートとして食品工場で働きました。サカイは調理部門の担当でした。調理の仕事はフライヤーやニーダー(大量調理用の釜)で高温で加熱するのでとにかく暑いです。汗だらだらです。
上白糖や澱粉などは1袋20~25キロありますので、重労働でもあります。なかなかの肉体労働でしたが、サカイ的にはやりがいもあり、大きなストレスを感じることはありませんでした。食品工場での仕事は別に楽しくはなかったですが、特別苦でもなかったかなーという感じです。
そんなこんなで6年間ほど、コンビニ系食品工場で働きました。
24歳で働きはじめ30歳を迎えたサカイ。
男30歳。
やっぱり考えますよね。
やはりお金…
パートとして働いていたので、月収は手取りで12万から15万の間でした。ボーナスは雀の涙程度しか出ませんでしたので(たしか1万円くらい)年収は200万程度でした。フルタイムで働いているのにワーキングプア状態です。
これじゃ、
- 車も持てないし
- 彼女も出来ないし
- もちろん結婚して子供を養うこともできません。
30になったのだから、現実に目を向けて、収入アップを目指さないといけないな、と思いました。
このお金の問題を解決するには「正社員になること」が先決です。
コンビニ系食品工場で、パートから正社員を目指すという道ももちろんありました。…が、どうしてもサカイはその食品工場で正社員になる熱量がありませんでした。
パートとしての気楽な働き方が染みついていたので、責任の重い社員として働くことに拒否反応がありました。
何より、サカイの働いていたコンビニ系食品工場は雰囲気が悪く(従業員同士の挨拶も皆無だった)役職者も無能な人が多かったので
この工場で社員になってもなぁ…
というのが正直ありました。
食品工場での正社員登用についてはこちらの記事をどうぞ

今働いている工場で正社員になるつもりがないんだったら転職するしかありません。
しかし、転職するというのはなかなか勇気がいるものです。
なんだかんだで、6年間働いてますから、もう仕事は慣れています。パートという立場ですが、後輩もたくさん出来て、社員にも対等に(時には上から目線で)口をきいてました。
確かに収入は少ない。少なすぎる!でも、その分、責任を負わずに、楽な毎日が送れていたという側面も存在していました。
だから、迷いました。
でも、このままずっとパートとして呑気にタラタラ働いていてはだめだ
脳内で様々な葛藤が渦巻きました。
そして、悩んだ末、一念発起して、6年間働いた食品工場を退職しました。
1か月はダラダラしたい
普通は転職先を決めてから退職するものです。
しかし、サカイは転職先を全く決めず退職しました。
元ニートの性が出ました。
社会人が長期で休める機会なんて人生でなかなかありません。
どうせだったら、1か月くらいはダラダラしたい!
というダメ人間ぶりが再発しました。
でも今振り返ってみても、大人になってからの長期休暇はとても貴重なので、転職先を決めずに退職したというのは悪い選択ではなかったと思います。ま、ダラダラと過ごすのはもったいなかったと反省してますが…。
旅行に行っとけば良かったなぁ。
まずは車を購入
退職して最初に取り掛かったのは車の購入です。
良さげな求人があっても車がないと通勤が出来ない場合があります。
寂れた町工場の車屋さんで29万の中古車を購入し、通勤手段の準備をしました。ペーパードライバーでしたので、運転の練習をし、気がつけば29万の車は凹みと傷だらけになりました(安い車にしてよかったぁ)。
特に練習したのはバック駐車です。もし就職先の駐車場で上司の車に当てたりでもしたら、もう極刑に値します。空いている時間帯のスーパーの駐車場で何度も駐車の練習をしました。
食品工場の仕事は別に好きじゃなかった
次に、どんな仕事をしようか?と考えました。
サカイは家の近くに食品工場があったからなんとなく働いていただけで、別に食品工場の仕事が好きだったわけではありません。冷静に考えると嫌な部分もありました。
例えば、クレーム。
食品工場はクレームに対してとにかく立場が弱いです。
どんなクレームが来てもとにかく謝ることしかできません。
一番多いのは「毛髪の混入」ですが、これって防ぎようがないのです。いくら万全の対策をしていても、やはり入ってしまうものなのです。特に食品工場という人間による手作業が多い環境だと厳しいです。
金属検出機のように毛髪検出機なるものがあれば良いのですが残念ながらそのようなものはありません。
ひたすら謝罪し、クレームの度に怒られるというのは疲れます。
好きではないけど得意かも
6年間働いた食品工場での仕事を振り返ってみて発見したことは
食品工場での仕事は好きではないけど得意だった
ということでした。
別にそんなに頑張っているわけじゃないのに、他の人よりも正確に素早く作業が出来ました。他部署のライン作業にヘルプで入っても、器用にこなせました。周りから頼られることが多かったです。
そして食品工場で働く上でとても重要なスキルである「パートのおばちゃん」からの好感度もサカイは非常に高かったです。
パートのおばちゃんとの付き合い方がいかに大事かはこちらの記事をどうぞ。

自分が優秀な人間だと言いたいわけでは決してありません。実際、客観的に見てサカイは平均以下なスペックです。しかし、食品工場で働く上での限定的なスキルに限ってはそれなりにあったのです。
決して食品工場の仕事が好きなわけではないけど、
実は得意だったのかもしれない
退職して、
一度立ち止まり、
改めて考えた結果
よし、もう一度食品工場で働こう!
これが、サカイの辿り着いた結論でした。
では、どんな食品工場で働こうか?その1:休日体系
食品工場と一口に言っても様々な工場が存在します。サカイが勤めていたのはコンビニ系食品工場なので、年中無休で稼働していました。
つまり、日曜日も祝日も関係ないのです。もちろん、お正月やお盆やゴールデンウィークもありません。
月に8日間だけ休めるというシフト制でした。
- 3連勤→1日休み
- 6連勤→1日休み
みたいな。4連休を取ると地獄の12連勤とかあったりして…。
正月なんかみんな休みが欲しいので、サカイが特に休日希望を出していないと12月29日から1月3日までの鬼の6連勤とかもありました。なかなかキツかったです。
世間が休んでいるのに働くというのは、精神衛生上良くありません。
ゴールデンウィーク期間中がずっと雨だったりすると
へっ、ざまーみろ
とか思ったりする悪い自分がいたりなんかして。
なので、転職先の食品工場はシフト制の休みではなくカレンダー通りの休みで営業している工場に就職しようと考えました。
その2:創業20年以上
せっかく就職しても会社が潰れてしまったら元も子もありません。なので潰れない会社を選ぶための判断基準として創業20年以上の食品工場のなかから選択することにしました。
一説によると
- 10年会社が続く確率は3パーセント
- 20年続く確率は0.6パーセント
らしいです。
ちなみにサカイが現在働いている食品工場は創業から50年以上経ちます。お金に関しては細かくて(ケチとも言う)堅実な経営をしています。現在のコロナ禍でも忙しく潰れる気配はありません。
転職する際には創業何年かというのも一つの判断基準として重要です。
同業他社への転職は有利
転職するにあたって不安だったことが一つありました。
それは「30歳で正社員としての職歴なし」という現実に対してです。
フルタイムのパートとして働いていましたが、非正規雇用ですので正社員ではありません。食品工場で働く上でのノウハウは身についていましたし、それなりに自信はありました。
しかし、履歴書上は
- 30歳
- 職歴なし
- パート勤務
という客観的事実がありました。
もし、食品工場以外の職種を希望すれば、それこそ全くのド素人ですから、かなり苦労したと思います。
しかし、食品工場から食品工場への転職、つまり同業他社への転職は「職歴なし」のサカイにとって大きなアドバンテージとなりました。
面接の際は、食品工場での働き方についてサカイなりの想いや持論を語りました。
食品工場で実地で働いていたからこその意見をお話しし共感して頂きました。
また、食品工場で取り扱う具体的なメーカーの話(テトラパックやレオン自動機)やバットやニトリル手袋の話など食品工場従事者同士でしか交わせないニッチな会話のキャッチボールをしました。
面接後は手応えばっちりで、後日無事採用となりました。
同業他社への転職はいわゆる「強くてニューゲーム」な状態で面接を受けれるのでサカイのように職歴がなかったとしても十分戦うことが可能です。
まとめ
ニートを脱するため、
とにかく働かねば
と、近所の食品工場で働き始め
6年間働いた後、退職し、一度立ち止まり
「食品工場で働くことは特別好きじゃないけど得意かも」
と自分の中で発見し、改めて働き始めた食品工場。
同じ食品工場勤務でも前職と現職では意識はだいぶ変わりました。食品工場で働くことに「誇り」なんてものは今でもさすがに持ち合わせていませんが、まぁこれからも頑張ろうかなと思う次第です。
転職して正社員になり(現在は係長職)収入も以前と比べれば増えました。
人生において転職して後悔することはないので(転職先がブラックだったら前職に戻ればいいし)少しでも転職を考えている人はとりあえず、転職サイトでも見て検討してみてはいかがでしょうか?
というわけで、本日の記事ではサカイの転職について書きました。最後までお読みいただきありがとうございましたー!
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