食品工場のすべて

食品工場の具体的な作業内容について。

こんにちは。食品工場従事者のサカイです。

本日は「食品工場で働こうかな?」と考えているあなたへ向けての記事です。食品工場の求人はたくさんあります。食品工場での仕事は特別な資格やスキルがなくても出来る作業ですので敷居は低いです。

求人募集欄には

どなたでもできる簡単なお仕事です

というような一文が書かれていることが多いです。

でも、

「実際はどんな感じ?」

「工場の雰囲気ってどう?」

「きつくないの?」

など不安は尽きないでしょう。

というわけで、今回の記事では「食品工場での実際の作業内容」についてお話ししていきます。

食品工場での仕事は大きく3つに分けることができます。

  • 調理部門
  • ライン部門
  • 箱詰め・仕分け部門

の3つです。

本日の記事ではこの3つの部門の仕事内容についてそれぞれ説明します。

調理部門

食品工場の仕事の中では、割とやりがいの感じやすい部門だと思います。大量の調理、それこそ何百人、何千人、何万人もの人たちの口に入るものを作っているのですから、責任もあれば、おいしいものを作るぞ!というモチベーションも湧きやすいです。


料理が好きで、食べることが好きな方なら調理部門はかなり楽しく仕事ができると思います。ただし、大きな問題が一つあります。

それは、暑いということ!

とにかく暑い。特に夏場、汗が滝のように流れます。信じられないくらい暑いです。

対策としてはとにかくこまめに水分補給。塩飴(塩分補給のため)をなめるくらいしかありません。あとはびしょぬれになるので、替えのシャツなんかも2着ほど用意したほうがよいでしょう。

イメージとしては学校の給食を製造している現場を想像するとわかりやすいかもしれません。いわゆる大量調理というやつですね。

野菜や肉などの具材をカットして、大きな釜(ニーダー)で大量の調理をします。炒め物や煮物やスープなど大抵のものは釜で作ることができます。

あと、忘れてはならないのがフライヤーでの揚げ物です。大きなフライヤーでコロッケや唐揚げや白身魚フライなどをどんどん揚げていきます。高温の油で大量に揚げていきます。もちろん暑いです。

調理後は味見もしましょう。これはつまみ食いではなくて味見も業務の一つです。

工場によっては食味チェック表というものがあり、味見をして問題がなければチェックシートにチェックを入れるのです。

味見も仕事の一環とはいえ、ほかの部署からしたらかなり羨ましがられます。

サカイ

ちなみに、サカイも調理部門です!

ライン部門

例えば従業員が100人の食品工場の場合、およそ半分の50人はライン部門です。

もちろん、食品工場によって多少は違うでしょうが、食品工場のメインであることには間違いないです。

調理部門が汗水垂らして製造した調理品を容器に盛り付けたり、成型、トッピングなどをします。

細かく繊細な作業になりますので、基本、女性が多い部門であることも特徴の一つです。


ライン部門の作業は作業台上で行う場合とベルトコンベアーで行う場合の2種類があります。

作業台で行う場合は新人さんで作業スピードが遅くても問題ないのですが、ある程度の規模の大きい食品工場だと大抵はベルトコンベアーでのライン作業になります。

ベルトコンベアーだとスピードは一定なので、新人さんの場合スピードについていけない可能性が高いです(俗にいう〝追われる〟)。とはいえ、30分もやれば慣れていく方がほとんどです。

また、ベルトコンベアーの流れに酔ってしまい気分が悪くなるとい方も稀にいます。

基本、立ち仕事で黙々と手を動かし続けるライン部門は明確に向き・不向きが分かれます。無理な人は絶対無理です。でも、ひたすらに目の前の仕事を淡々とこなすのが好きという方には向いているでしょう。

また、最初はつらかったけど慣れたら楽になったよ

という方もたくさんいます。

食品を扱っているので基本おしゃべりはNGですが、女性同士仲良くおしゃべりをしながら、作業をしている方もいます。

もちろん、おしゃべりが原因でミスをすれば社員から厳重に注意されますが、常識の範囲内であれば、許容されることが多いです。

楽しい気持ちで仕事をすることは大事ですしね。

箱詰め・仕分け部門

主に出荷の準備をします。ライン部門で完成した製品を検品し箱に詰めたり、納品先ごとに製品を仕分けします。

例えば、納品先がスーパーの場合、イオンに193個、西友に158個、マックスバリューに127個、産直センターに41個のように仕分けします。

また、製品にサーマル(製品情報などが記載されたシール)を張る作業もありますので正確さが求められます。


運送トラックの関係で出荷が急かされる場合もあります。そんな時に「あれ?イオンさんのシールが一枚余ってる」と、余らないはずのシールが残っているなんてことになったら大変です。

つまりシールが貼られてない製品がどこかに混じっているのです。

このような場合。当たり前ですが、ひとつひとつ確認します。かなり面倒です。


製品にシールを貼る。

製品を数えて仕分けをする。

箱に決められた数を詰める。

誰にでもできる仕事です。簡単です。しかし、簡単だからこそ油断してしまいます。ボーっと他のことを考えながら作業をして、上記のようなミスをしてしまうと周りにも会社にも迷惑をかけてしまいます。

特にコンビニへの納品は1便2便(場合によっては3便もあり)とあり納品時間がシビアです。遅延した場合は会社側に決して安くない損害金が発生します。

サカイ

単純作業こそ、気を引き締めることが大事なのです。

向き・不向きがある

食品工場での仕事内容を、調理部門 ライン部門 箱詰め・仕分け部門の3つに分けて紹介しました。

食品工場の求人票によく記載されている「どなたでもできる簡単なお仕事です」というのはウソではありませんが、向き・不向きがあるということは頭に入れておきましょう。

でも、向いてるか向いてないかは実際にやってみないとわからないと思います。

自分ではコツコツと地味な作業が向いている性格だと思っていても実際ライン作業で高速のベルトコンベアーの前で作業に追われたとき

「思ってたんとちがう!」

となる可能性も大いにあります。

逆に、社交的で明るくて地味な作業なんて嫌いと思っている方でも、実際に食品工場で働いてみると、気の合う仲間がたくさん出来て、一緒に作業することが楽しいなんてパターンもあります。

食品工場ごとに独自の雰囲気がある

食品工場と一口に言ってもそれぞれの工場によって独特の雰囲気があります。誰かの怒鳴り声が頻繁に聞こえるような人間関係の悪い工場もあります。和気あいあいとした家族的な工場もあります。本当に様々です。

私は関連会社の食品工場を見学させていただく機会が年に数度あります。

すれ違う従業員の皆さんが

「お疲れ様です!」

「いらっしゃいませ!」

と大きな声で挨拶してくれるとても雰囲気の良い工場さんがあります。ラインの女性パートさんに作業内容について質問すると手を動かしながらも一生懸命笑顔で答えてくれます。その周りのパートさんも笑顔なんです。

素敵な工場です。

このように素敵な工場さんもあれば、逆にあまりあいさつをしない工場さんもあります。

正直、雰囲気の悪い工場さんも存在します。一応、私はその工場さんからしてみればお客さんという立場で見学しているのにもかかわらず、こういう対応なら、普段はもっと殺伐としているのかなぁ、なんて考えてしまいます。

どうしても食品工場というのは閉鎖的な空間なので、工場独自の空気感が存在します。良い空気感なら良いのですが悪い空気感は、もうどうしようもないです。

なんせ閉鎖的ですので空気の入れ替えがなかなか困難なのでしょうね。

と、まぁ、本日の記事はこの辺で終了します。これから食品工場で働こうと考えている方のお役に少しでも立てば嬉しいです。

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ABOUT ME
サカイ
24歳からコンビニ系の食品工場で6年程パート勤務。その後、転職し冷凍食品系食品工場で正社員として働いています。食品工場で実際に働くリアルなキモチを執筆しています。 サカイのツイッターはこちら

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