こんにちは。食品工場従事者のサカイです。
サカイは15年程食品工場で働いています。一般的に食品工場は
- きつい
- 辛い
- 地獄
などと言われがちです。
食品工場で働いていると、「きついこと」や「辛いこと」はぶっちゃけあります。
しかし、それと同じくらい
「楽しかったこと」「良かったこと」
があります。
だって、毎日が地獄の日々ならさすがに15年間も働けてないですもの。
というわけで、本日の記事では食品工場従事歴15年のサカイが食品工場で実際に働く中で経験した「楽しかったこと」「良かったこと」をお話しします。
周りが気心の知れた人だと単純作業はめちゃ楽しい
食品工場の作業といえば、ライン作業を思い浮かべる方が多いでしょう。実際は、他にも調理部門や仕分け部門や箱詰め部門などがありますが、食品工場のメインはライン作業です。
ライン作業というのは、単純作業です。
例えば「冷やし中華」を製造する場合
1本の長いベルトコンベアーに
- 容器を並べる人
- 中華麺を盛り付ける人
- 中蓋をする人
- 紅しょうが・チャーシュー・錦糸卵・きゅうり・など各具材をトッピングする人
- 蓋をする人
- ラッピングをする人
- 完成した製品をバッドに入れる人
それぞれが自分の担当の作業をします。
紅しょうがをトッピングする人はひたすらトッピングし続けます。蓋をする人はひたすら蓋をし続けます。
生産数によりますが一つの製品を製造するのにかかる時間は
- 短くても30分
- 長い時だと3時間くらい
かかります。
食品工場が「きつい」「地獄」と言われる理由はこのような単純作業が原因とされています。
でも、食品工場従事歴15年のサカイが思うに、
単純作業というのはすぐに慣れます。
なぜなら、文字通り単純な作業だからです。
慣れれば体はあまり疲れません。
慣れさえすれば、はっきりいって楽です。
さらにライン作業をしている人の前や後ろ、またはベルトコンベアーを挟んだ隣には同じくトッピング作業をしている人が割と至近距離にいます。
つまり、おしゃべりが出来ます。
周りの従業員同士で仲が良ければ、楽しくおしゃべりをしながら作業することが出来ます。
もちろんおしゃべりが原因で作業ミスが発生したり、あまりにも大声でおしゃべりをすれば厳重に注意されますが、常識の範囲内であれば問題ないです。
サカイは以前、コンビニ弁当を製造する食品工場で働いていました。
繁忙期は短期のアルバイトを15名ほど募集してライン作業の人員を確保していました。
そんな短期アルバイトの中の一人に「えっ?アイドル?芸能人?」というくらい可愛い20代前半の女性がいたんです。
ある日の繁忙期、サカイが助っ人としてライン作業に入ったのですが、たまたまサカイのすぐ隣がその可愛らしい女性だったのです。
はじめは作業を教えつつ一緒にライン作業をし、馴れ始めてからは何気ない会話をしながら作業をしました。
アイドルみたいな女の子とトータルで5時間程ずっと楽しくおしゃべりしました。
・・・サカイはふと思いました。
これは、もはや仕事ではない…
むしろお金を払いたいくらいだ
いや払わせてくれ!!
単純作業は慣れれば楽。周りが仲の良い人だと楽しく作業できます。可愛い子なら天国です。
チームプレーが上手く行った時の達成感
食品工場での作業はいわゆる「1人仕事」ではありません。
もちろんひとりひとりに持ち場があり、担当があります。自分の仕事を着実に進めることは大事ですが、没頭しすぎて周りが見えなくなってはいけません。
なぜなら食品工場はチームプレーだからです。
故に、全体を見ながら仕事を進めていく必要があります。
- あの人作業送れてるなー
- この作業が終わらないと次の作業に取り掛かれないなー
- 先行してはじめちゃったほうが早く終わるなー
と、全体を眺めて柔軟に融通を利かせて仕事を進めていきます。
食品工場は同じ従業員が同じ内容の仕事を毎日しているので、ツーカーで意思疎通が出来るようになります。
故にどんどんと効率よくスムーズに仕事が流れていきます。
もう目が合っただけでお互い相手が何を求めているのかがわかります。
- 冷蔵庫からトッピングの具材持ってきて
- この台車邪魔だからよけて
- 大型の機械を移動したいから手伝って
目が合った瞬間にピン!とわかるようになります。
言葉を話せない犬や猫でも家族として毎日一緒に暮らしていると目を見ただけで何を求めているかわかりますよね。それと同じですね。
皆が先回り先回りして、お互いがお互いのサポートをしあって、目が合っただけで相手が求めていることがわかる。
これくらい高度に意思疎通が取れてるメンバーで仕事をすると超効率的にスムーズに作業が進みます。
生産量が多くて忙しい日
今日は24時くらいまでかかるかなぁ。きっついなぁ…
という日でもハイパー協力プレーによって20時くらいに仕事が終了したりすると、すごい達成感・充実感を感じます。
食費が浮く
コンビニ弁当などのチルド製品は賞味期限の設定がシビアなため、基本的に当日生産して余った分は翌日の朝一ですべて廃棄となります。
でも、これって非常にもったいないのです。前日製造した具材は冷蔵庫で保存しているわけですから、品質的には何の問題もないのです。ただ、ルールですから、すべてゴミ袋にどんどん入れて廃棄します。
サカイはコンビニ弁当を製造する食品工場に勤めていたので、廃棄する食品はバラエティに富んでいました。
- 唐揚げ
- ハンバーグ
- スパゲティ
- ウインナー
- 竜田揚げ
- コロッケ
- 鮭
- いなり寿司
- チャーハン
- ボロネーゼ
- 豚汁
- 各種ボイル野菜
- ゆで卵
などなど、プチバイキング状態です。
…みんなバクバク食べてましたね
中には袋に入れて持って帰る人もいました。
廃棄する具材以外にも、賞味期限が切れた弁当なども貰えました。
とはいえ、すべての食品工場で廃棄の具材や賞味期限切れの弁当などが貰えるわけではありません。
実際、サカイが現在勤める食品工場では基本食品は貰えません。その辺は厳格にルール化されています。しかし、前職のコンビニ弁当の食品工場ではいくらでも貰えました。
なので、そのころの食費は特に倹約していたわけでもないのに月に1万円程度でした。ちなみに、現在は一人暮らしで月に食費は3~4万程かかっています。この差はデカイですよね。
美肌になれる
食品工場には窓がありません。窓があったとしても光が入ってこないように塞がれている場合が多いです。なぜかと言うと、直射日光は食品に悪影響を及ぼすからです。
つまり、食品工場従事者は太陽光を浴びない中で1日の大半を過ごします。
日光を浴びないと不健康な側面もありますが、肌にとっては最高です。色白の美肌を保てます。
サカイは男なので別に肌は気にしませんが、女性のパートさんは太陽光が遮断された環境の中で仕事をすることで肌の負担の減少を感じることが多いようです。
美白、シミ予防の観点から食品工場という環境は最高です。
わたし、大きくなったら食品工場で働く!
風邪を引きにくい
食品工場で働く際は常にマスクをしながらの作業となります。なぜ、マスクをするのかというと、飛沫が製品に入るのを未然に防ぐためです。
ずーっと、マスクをしているわけですから、当然感染予防にもなります。
現在はコロナで風邪を引く方は少ないでしょうが、食品工場従事者はコロナ以前から仕事中は常にマスクをしていますので、一般的に風邪を引きにくいです。
実際にサカイはここ10年程風邪を引いていません。接客業や営業職の方と比べると食品工場従事者が風邪を引く確率はかなり低いす。
潰れにくい
コロナの影響で飲食店を筆頭にホテル業、観光業、航空会社、鉄道会社などの業界は甚大なダメージを食らいました。
しかし、食品製造業という職種は比較的ダメージを食らっていません。
食品工場は食べ物を製造している工場です。いくら不況になっても、
人間は食べなきゃ生きていけませんし、食事は最強の娯楽でもあります
実際、サカイが勤める食品工場はコロナ前と比較して仕事量に変化はありません。
もちろん飲食店やホテルに卸している製品の売り上げは落ちましたが、その分、他の販路(ネット販売やスーパーなど)はコロナ以前より売り上げが伸びています。
リストラや倒産の心配なく働けているというのはやはり安心です。
おわりに
というわけで、本日は食品工場で実際に働いていて「楽しかったこと」「良かったこと」について書きました。
これから食品工場で働いてみようかなーと考えている方、きっと多いと思います。
食品工場で検索すると
- きつい
- 辛い
- やめとけ
- 底辺
などネガティブなワードがたくさん出てきて戸惑っている方は、ぜひ今回の記事を少しでいいので参考にしていただければ幸いです。